抱き締めたいけど


葵が濡れてしまう


僕は気持ちを押さえる


でも葵は違った


感情を表して


僕のとこへ
飛び込んできた


傘を投げ地面に
逆さまに着地


葵の身体は温かかった


雨で涙は見えない


でも冷たい雨とは
違う少し暖かいもの
を肩に感じた


泣いてるのか…


んん…違うよ


か細い声で子猫のように


何も言わなくていいから


ただひたすら
雨の中に二人きり


体に当たる
雨つぶが痛い


それだけだった