懐かしい声を聞き


葵は振り向く


咲馬?


ベンチの上
傘をさして待つ
あの頃と変わらない葵


久しぶりだな


どうして咲馬が
ここに居るの?


傘を持つ右腕には
多くのアザがあった


どうしたんだよこの傷!


昔と同じように
微笑んだ


笑わなくていい


ビショビショの
僕を見て


ああこんな濡れて


人のことばかり
心配する癖も変わらない


咲馬は馬鹿だね…


あの言葉も変わらない