「わしもな、若い頃はな、そりゃあ美女にモテモテじゃったよ!ハンサムだったんじゃよ、わし!あれ?まさか信じてない?わし今でもかっこいいでしょ!?グホホ」
「はぁ…」
マシンガン並に喋り続けるおじいさんに疲れ始めた頃、やっと助け舟が…。
コンコン
「失礼しますよ」
「長老!」
再び重たい扉がゆっくり開き、長老が入ってきた。
そのうしろには、サーシャとカズキ、それからアイクも。
おじいさんとの会話に精一杯で、サーシャとカズキがいなくなったことに気付かなかった。
「セナ。よかったよ、目さめて」
アイクが安心したような顔で近寄ってくる。
「うん!ごめんね心配かけて…。もう大丈夫だから」
「謝るなよ。無理しなくていいからな」
頭にポン、と優しく置かれた掌から私を気にかけてくれる気持ちが伝わってきて、胸が温かくなる気がした。


