セナの冒険




後方しか見れない私だけど、段々と近づいてくる音で、皆が敵と戦ってるのがわかった。



「――えっ…えぇええ!?ちょっうわっぎぃやああぁ!!」



「本当、相変わらず色気のねぇ叫び声だな」



「うるさい!!」



…って、今そんなこと言ってる場合じゃない!



ロイドが立つ地面が急速に盛り上がって、あの恐竜の様な魔物に向かっている。



「セナ、ちょっと飛ぶからちゃんとつかまっとけ、よ!!」



「待っ…ひぃいぃいあああああしぬうううう」



「死なねぇよバカ」



文字通りロイドは私を抱き抱えたまま空中にフワッと飛び、私から手を離し火の玉を作り出した。



ま…まじでちゃんとつかまらないと……
本当に死んじゃう……