セナの冒険





「大丈夫か?」



「あ……う、うん…ありがとう」



ロイドは私の手を取り立ち上がらせたかと思うと、私を抱き抱えた。



「――えっ!?ち…ちょっと、降ろして!?」



「お前が心配だから無理」



「な、なにそれ!抱き抱えて何の意味があるの!?逆にロイドの邪魔になっちゃうよ!!」



「邪魔になんてならねぇよ。言っただろ?お前は何も心配しなくていいんだって」



「えぇ…!?で、でも」



「じゃあ行くぜ!」



「えっ……ぅわあああ!?」



ロイドは片腕でしっかりと私を抱き抱えると、風の如く走り出した。



ロイドが走る両側には進むのに合わせる様に、地面が大きな刺の様に鋭くいくつも突き出て来て、たくさんの魔物達を倒していく。