セナの冒険





「…わお……」



「デケェ〜……!」



暫く歩き、お城の門の下まで来ると、その立派さと美しさに改めて驚いてしまった。

お城は冷たく輝いていて、横より縦に長い、少し塔とも取れる外観。


これ、氷で出来てるよね…。
すごい綺麗……てかロマンチック。


でも、春が来たら溶けないのかな?



「なあ、早く入ろうぜ!」



カズキは目を輝かせて急かすけど…どうやって入るの?これ。

目の前には、大きな門だよ?
お城よりは遥かに小さいけど。



「…どうやって入れば良いんだ?上から不法侵入は……駄目だよな」



アイクが門を見上げながら、首を傾げた。



「まさか、この門ぶっ壊す訳にもいかねぇしな…。氷だから溶けそうだけど」



「そうだ!溶かしてみようぜ、ロイド!」



「…やってみるか?」



ロイドはポッと掌に小さな焔を灯す。



「ちょ、ちょっと、何考えてん「ダメよ!」



…え?



私の言葉を遮って、サーシャは怒鳴った。