こいつって男は、まったく……。
「セナとカズキは初めてだよな?サーシャもか。空船」
アイクも操舵室から甲板に出て来たため、全員が甲板に集まる形になった。
てゆーか、舵とってたんじゃないの!?
いいの!?無人にして!?
…と疑問に思うと、すぐにカズキが言葉に出して疑問をぶつけた。
「アイクいいのか!?運転しねーと、墜落しないか!?」
「ああ、基本自動的に動くから、あんまりその必要はないんだ。ま、いくら船の周りにバリアが張ってあっても、魔物とか異常気象とかの危険空域に入ったら、見張りは絶対だけどな。…あ、まだここは大丈夫だぞ」
「なるほど…!!ハイテクだな!!ワクワクするな!!」
へえ〜!
そういう仕組みなのね!
…危険空域ってゆうのが気になるけど。
「ちょっと俺にもやらせてくれよ!舵取り!!」
「わかった。後で教えてやるよ」
ニッコリ微笑むアイクだけど…
カズキが舵取りなんかやったら、
いくら自動的に進めるとは言え、
危なくないか…?
「やめとけやめとけ。前方不注意で事故に巻き込まれて、墜落ってのがオチだと思うぜ」
ロイドは甲板の階段から船内へ降りながら言った。
「うん、ごもっとも」
「…私もそう思うわ」
私とサーシャもロイドに同感しながら、船内への階段を降りた。
「…やめといた方がいいかもな、カズキ」
「な……!!なんだよ、皆して俺を馬鹿にしやがってーーっ!!」
顔を真っ赤にして怒るカズキを尻目に、
アイクも微笑しながら甲板を後にした。


