「俺さ、ある男をずっと捜してんだ。なかなか情報が見つからなくて、この街のギルドは最もデカイらしいから、なんか分かるかと思って来たけど、結局ハズレだった」
疲れた顔でため息をつく様子も絵になる…。
「来たって、どこから来たの?」
「マライナ大陸」
マライナって…
北の、大空の女神の?
「一番遠いじゃん!」
「ああ。暫くはバーバラに滞在したいけど、そうもいかないな」
なんか大変そう……。
ってか、ある男ってゆーのが気になるな…。
「ねぇ、ある男って誰?」
「魔王軍のリーダーだよ」
「…え?」
「魔王軍、知らないのか?旅人のくせに情報に疎いな」
美少年は呆れ顔で私を見た。


