出会いは必然。




僕と君の出会いは必然としか


言いようがなかったきっと。




「先生遅いよ~」


「岩橋…こんな時間までいたのか」




数学教師をはじめて

はや3年が経っていた。



試験の近い6月初めは

教師にとっても辛い毎日だ。




「あたし、先生のために数学がんばってるんだよ?」


「はは、俺のためにがんばってどうすんだよ」




俺はこの春、この学校に

赴任してきたばかり。



2-A組の岩橋 芽衣は

クラス委員で担任の俺と

行動を共にすることも多かった。



「だって1番になりたいもん」


「お前はもう学校1だろーが」