繭虫の眠りかた

「素手の武術ならこっちもやってるんでね。
女の細腕じゃどうにもならないぜ。
でもせいぜい泣き叫んで抵抗して、俺を愉しませてくれ」

凍りついた胡蝶の上で、くっくっく……と少年が体を震わせて嘲笑った。

「あいつらがこの俺にしてくれた鬼畜の行いを、キサマにそっくりそのまましてやるよ」

少年が美しい顔を憎悪の表情に歪めて、涙を浮かべた胡蝶の目を覗き込む。

「これを知ったら、キサマの父上はどんな顔をするかな?」

少年の舌が、恥辱に赤く染まった胡蝶の頬をぺろりとなめた。


「隣国の大名家に輿入れが決まってるんだろ?

そんな大事な大事な娘を、この俺がなぐさみものにして、キズモノにしたと知ったら──
キサマの父上はどんな顔をする?」


楽しくて楽しくてたまらないという表情をして、

少年は胡蝶に、


「なァ、姉上」


と、言った。