「・・・・ちが、違うの。」 ようやく涙がとまったあたしは 宏稀に言った。 「あたし、今日宏稀に謝ってほしくて ここまできたんじゃないの。 どうして塾に来なかったの?」 「・・・・ごめん。俺、あんなことしたから、 もう塾行かないほうが良いと思ったんだ。 そうすれば、傷付いた美穂を見なくて すむし、もう、そんな美穂見たくない。」 宏稀は苦しそうにそう言った。