「美穂〜!ひぃくん来ないけど何か
聞いてない〜?」
今日はあの事があってから始めての塾。

勇斗は心配そうにあたしに聞いてきた。

「・・・・ごめん。・・・・・あ、たしも最近連絡
きてないんだよね・・・」

あの日以来宏稀からメールや電話が
来ないまま時間だけが過ぎていった。
「・・・・・・なんか、あったの・・・?」
勇斗は今にも泣きそうな声で
あたしに聞いてきた。

「・・・んっと・・・・・っっ」

「美穂、ここじゃ何だし、外行こうか?」
勇斗はあたしが涙目になってきたのを
悟ってくれたのか、塾の外へと
場所を変えてくれた。