あたしは宏稀が怖かった。
彼氏なのに、宏稀が知らない人に
思えた。


しばらく宏稀を待ってみたけれど
帰ってくる様子もなく、
あたしは帰ることにした。
家の鍵は宏稀が机の上に忘れて行ったから
鍵をかけてポストにいれた。

宏稀にポストに鍵を入れておきました。
今日のところはとりあえず
帰ります。とだけメールをして
あたしは宏稀の家を後にした。