「おー!何いっちょ前に
告白なんかされてんだ!
餓鬼のくせにー。
全く、神咲も物好きだなー
んで?美穂は好きなんか?
前から知り合いだったんだろ?」

あたしは先生の声で
我に返った。

「・・・・何聞いてんの?
まじウザい。」

あたしはそういって
その場から立ち去った。



「遅い!!今日はバイクだから
って言っただろ?」
あたしが駐車場に着くと
お兄ちゃんは
呆れたように言ってきた。
「・・・・・うん。
ごめんなさい。」
あたしが珍しく謝った
せいなのか、
お兄ちゃんは おぅ
って言うとあたしに
ヘルメットを
渡してきた。



あたしは帰っている間
ずっと宏稀に言われた
言葉の意味をずっと
考えていた。

宏稀はあたしを
知ってる?

あたしも宏稀を
知ってる?


あたしの頭の中には
その言葉ばかり
ぐるぐるまわっていた。