圧倒的な力の前に、僕は何もできなかった。

侑弥さんや天空寺さんを遥かに凌ぐ力…

僕は蛇に睨まれた蛙のように固まってしまった。

「さぁ、行くぞ。」

巨大な力が僕の希望を抑えつけ、体に何かが巻き付く。


見ると、銀色の縄でぐるぐる巻きにされていた。

もう、どうにもならない…

大切なモノは失ってから気付いたら遅いか…

確かにね…


僕はどうすればいいんだろ…

このまま抵抗できず、儀式を開いてしまうのかな?


それだけは避けたい…

戦わず、儀式を避ける方法…


さすがに無いか…

「さて、本当の現実の世界に飛ぶとするか。

目を閉じろ。

時空の波の衝撃で失明するぞ。」


今は言うとおりにするしかないか…

僕は武本さんの言うとおり、目を閉じた。


刹那…

僕の体を衝撃が襲った。

体中が悲鳴を上げ声にならない声が体を叩く。

耳は耳鳴りがしているように鼓膜に衝撃が走る。


これがワープか?

予想以上に体に負担かかるじゃん…

そして、僕の足に地面の感覚が戻ってきた。