二人の顔は真っ青で、明らかに怯えている。
《先輩!!
お兄ちゃん!
ごめんなさい…
捕まっちゃって…》
向こうからも見えているらしく、理沙ちゃんが先に語り掛けてきた。
二人の背後には、光の刄を突き付けている青木隊長の姿がある。
《時間が無いんで、しっかり聞いてください。
黒い犬と狂った卵。
キャァ!!》
理沙ちゃんの叫び声が部屋にこだまし、映像が途切れる。
「理沙ぁ!!!
奏ぇ!!!
てめぇ!!
二人は無事なんだろうな!!」
水城が侑弥さんに食って掛かる、
一方、僕は言葉の意味を考えていた。
黒い犬と狂った卵。
理沙ちゃんが言ってたこの言葉には、いったい何が隠されているんだ?
これは、明らかに理沙ちゃんからのメッセージ。
何かを伝えようとしているんだ。
「たぶん、モンスターに襲われたかなんかしたんだろ?
まぁ無事かどうかは青木しだいだな。」
侑弥さんは興味が無いように適当な返事をする。
いくら人質といっても、無くてもそんなに困らないとでもいったところか?

