一瞬のうちに僕は迷路の曲がり角を高速で曲がっていた。


若干止まり切れず、壁に擦るが、曲がることに成功した。


しかし…

曲がり角の向こうにあったのは、絶望だった…


「嘘だろ?…


行き止まりだなんて………」


僕は目の前に立ちはだかる壁を見上げた。


鬼の足音はどんどん近づいてくる。

どうしよう!!

このままじゃ…

このままじゃ殺される!!!


考えろ!!

考えるんだ!!


まだ時間は10秒ぐらいならあるはずだ。


その間になんとしてでも…


《あなたなら考えなくとも結果がついて来ます。

私が力を貸しましょう。》

あと5秒…


この声………

知恵の神アテネ神…

また、戦略神でもある……


僕は、無意識のうちに菊一文字を抜いて、曲がり角ギリギリに立っていた。

あと3秒…


足跡が近づいてくる。

不思議と心臓は高鳴らない…

なんでなのかは何となく分かる気がした…

アテネ神が、僕の心に入ってきているんだ…


僕は、ある言葉を呟いていた。