その後僕達は、次々と襲ってくるモンスターを完全に無視しながら、城の中を突っ走っていった。

城の中は古いヨーロッパ風の造りだが、あちこちに蜘蛛の巣がはっているし、床には人骨らしきモノも転がっていた。

さらに、ツンと鼻を突くような黴臭い臭いや、生臭い血の臭いも臭ってくる。

「俊!!

正面にバカでかい扉だ!

打ち壊すぞ!!!」


水城の大声が聞こえ、僕は前を見た。

前にあるのは壁だ…

扉なんかない…

「先輩!

扉なんか…。」

理沙ちゃんにも見えてないみたいだ。

水城には、僕らに見えないものが見えてるのか?
それとも…水城に見えてるものが僕らに見えてないだけか?

僕は壁を見つめた。

やはり扉なんて無い。あるのは堅そうな石造りの壁だけ…

いや…これってもしかして、行き止まりなんじゃ……

数秒後、僕の予想は見事に的中した。

完全に、行き止まりだ。


「いいか?

開けるから走り込め!」

まずい!!

水城はまだ扉だと思ってる!!

石なんか殴ったら水城のほうが壊れちゃうよ!!


僕はすでに腕を引いている水城に注意しようと口を開いた。