侑弥さんは車の助手席のドアと後部座席のドアを開け、僕に中に入るように促した。
「早く乗れ!
すぐ警察が来る!
捕まったりしたら面倒なことになっちまうぞ!」
車の中から、天空寺さんの声が聞こえる。
「逃がすか!」
僕が車に女性を乗せた刹那、殺戮ロボットが走ってきた。
「彰!
車出せ!!
あとで追い掛ける!!」
侑弥さんは、僕を車に押し込み、鉄パイプをもぎ取ると、ドアを閉め、殺戮ロボットに向かっていった。
ブゥゥゥン!
車が動きだし、座席に背中が打ち付けられる。
「天空寺さん!!
まだ侑弥さんが!」
「侑弥は大丈夫だ!!
あんなのにやられるほどやわじゃねぇ!!
侑弥はあとで追い掛けるって言っただろ、必ず来る!
いずれ殺戮ロボットは増える、それまでにおまえは安全な場所に行く義務があるんだよ!」
天空寺さんの声は震えていた。
でも、僕は一つ、疑問を感じた。
「なんで、殺戮ロボットが増えると思うんですか?
そんな情報、初めて聞きましたけど…」
僕の問いに、天空寺さんがどんな反応をしたのかは分からなかった。
運転席の天空寺さんは、僕の位置からだと顔が見えないからだ。

