家にいないって…
僕は恐る恐る奏ちゃんに目を向けた
確か、水城が言い始めたんだったよね…
案の定、奏ちゃんは怒りをあらわにしていた
まぁそうなるよね…
「も〜
水城はい〜っつもこれなんだから!!
見つけたら俊にしばいてもらわなくちゃね★」
なんか変なことが聞こえた気がする…
僕は怒っている?奏ちゃんから目を離し、携帯を取り出した
「木原先輩…
無駄だと思いますよ?」
理沙ちゃんが微笑している
まぁ僕も水城が携帯持ち歩いてないとは思うけど…
もしかしたら…
僕は水城に電話を掛けた
《お客様がおかけになった電話番号は電源が切られているか、電波が悪いため繋がりません…》
録音された女性のハキハキした声が早朝の矢部家の前に虚しく響く…
持ち歩くとか以前に電源が入ってないって…
頼むよ水城…
僕はただ呆れてため息を吐いた
本当にスポーツにしか興味ないんだね…

