ついてみると、まだ二人とも来ていなかった。

まぁなるべく早く集合って言ってるから仕方ないけどね。

時間の存在自体が無いんだからそんなものか…


僕は八重桜の幹にもたれかかり、二人を待った。


「俊〜★

久しぶり〜★」

少し待った頃、城の方から明るく楽しそうな声が聞こえてきた。

「木原先輩!

遅くなってすみません!

高鳥先輩が鴉の巣のケーキを買いたいって言い張るものですから…」

僕の耳にスーッと透き通るような声が届いてきた。

間違いない、理沙ちゃんだ!


バクン!

バクン!

バクン!


何でだろう…


心臓が異常に暴れ始める。

自然と体が強ばり、緊張する。


何なんだろ?

この気持ち…

胸の奥が締め付けられるような…

やっぱり僕、理沙ちゃんのこと…


「話し聞いてますか?」

理沙ちゃんと奏ちゃんが傍まで来ていた。


バクン!

バクン!

バクン!

やばい…


心臓が!!

  は・り・さ・け・そ・う・だ!!

僕は体温が急激に上がっていくのが分かった。