「もちろん、他にも宛てはある。

単独でも名の知れた強者はあちこちにいるからな。

とりあえず、BLOODに行ってみる。

行くのが嫌なら、ここにいろ。」


天空寺さんは右手で円を描くように回し始めた。

なんかよく分からないけど、行ったほうがいいのかな?

話を聞くかぎりではやっぱり二人は信頼できそうだ。

でも、そのBLOODって組織、行かないほうが良い気もする。

なんか嫌な予感しかしないんだ。


ギュイィィィィン!

空間を捻曲げるような奇妙な音と共に、天空寺さんの手元に黒い渦を巻いた穴が現われた。

いや、そもそも穴という表現は正しいのか?

時空が歪んでいると言った方がいいのかな?

歪みは、渦を巻きながら絶えず変化している。


「まぁいい…

おまえらはここにいろ。

俺が一人で行って来る。」


天空寺さんは冷たくそう言うと、歪みに頭を突っ込んだ。


ギュイィィィィン!!


再び耳障りな音がなった刹那、歪みは天空寺さんを完全に飲み込み、何事も無かったかのように消滅して行った。