「よぉし!

名誉挽回といぃきまぁすかぁ!!

そぉらよぉっと!」

敏さんが右腕を空に掲げた。

すると、まるで巨大化するかのように腕が岩と化していく。

見るからに攻撃力重視で、接近戦用だ。

まずは相手の観察だ。

どんな戦法か詳しく分からないと攻めようが無い。

僕は、飛び掛かってこようとしているスフィンクスと、巨大な拳で殴り飛ばそうとしている敏さんを見た。

本当にこのまま接近戦を仕掛けてくるのか?

魔法を使うんじゃないのか?


使うはずだ!


スフィンクスは頭がいい、いきなり自分の得意戦法をしてくるわけが無い!!

そうだ!

これは罠だ!!

スフィンクスは必ず魔法を使うはず!!

使うとすれば…

おそらく移動系!

敏さんの攻撃がパワー系だと見て分かるんだ。一度外せば隙が生まれるのは一目瞭然!

きっとそうだ!!

僕は右腕を伸ばした。腕に風が集まり始める。

移動するのは分かっている。なら、移動した瞬間を狙って攻撃すれば…

僕は意識を集中させた。


この一撃なら…大ダメージを狙えるはずだ!!