ヘルメス?
確かギリシャ神話のオリュンポス12神の一員だったはず。
まさか、神々って…
「新入り!
早く手を繋げ!」
相澤隊長の言葉が僕の思考を遮った。
僕は相澤隊長の手を握り締め、ヘルメスを見た。
まだ歳は18ぐらいだろう。
でも、ヘルメスにも、隠された秘密があるように思った。
何か、知らない一面を持っているような…
そしてヘルメスは、僕に触れた。
刹那、僕達は荒れ地に立っていた。
そして…
再び瞬間移動した。
バーン!!!
なんだ!?
僕は音のした方を振り返った。
「雷だ…
天空神ゼウスか…」
相澤隊長の声は震えていた。
当たり前だ。
あと数秒瞬間移動が遅れていたら、あの雷にうたれていたんだから…
「ふぅ…
安心するにはまだまだ早いみたいだねぇ…
前を見てごらんよ…」
まだ早いって…
僕は前を見た。
そこには、三人の女性が立っていた。
いや、化け物と言うべきか…
僕は血濡れの刀を引き抜いた。
ここで負けるわけにはいかないんだ!!

