それから僕達は、もう一度ツタンカーメンがいた部屋に戻った。

その間敏さんはずっと謝っていたが…


「新入り!

この先はもう守ってやれない。

実際、俺達でも不安なぐらいだ。

覚悟が無いなら来ないほうがいいぞ?」

相澤隊長が、僕を見ながら真剣な表情で言った。

でも…


僕の心は決まっていた…

「一緒に行かせてください。

足手まといになるのはわかっています。でも…

このままじゃ、絶対後悔する。

大切なものもわかっていないのに…

守られてばっかりなんてもう嫌なんです!

僕は、このクエストを通して、大切なモノを必ず見つけるって決めた。
守りたいものを見つけるって決めたんです!」


僕は一気に言うと、相澤隊長の目を見上げた。

全てを見透かすような瑠璃色の眼と目が合い、力が抜けていく。

本当にとんでもない何かを感じる。

でも僕は動かなかった。

僕の意志は変わらない、そんな覚悟を見せたかったから。

そして…

相澤隊長は、歩きだした。

その背中は、来いと言っているようだった…