「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ…
ここが…
王の間か…」
僕は体を曲げ、膝に手をついていた。
心臓がバクバクと暴れ、肋骨という檻から逃げ出そうとしている。
部屋は体育館のように広く、天井は屋内とは思えないほど高い。
そして、その部屋の中心には、2体の巨大なジャッカルの戦士が仁王立ちしていた。
「目を合わせるな。
左足を前にして進め。心臓を王に捧げるという意思だ。
そうすればジャッカル達は襲ってこないはずだ。」
相澤隊長はそう言うと、左胸を前に出し、右足をひこずるようにしながら先を見つめた。
この先の事を考えると、なるべくΜΡの消費は避けた方がいい。
しなくていい戦いはしないのが賢明だろう。
僕は、相澤隊長の真似をしながら、少しずつ前に進んでいった。
ジャッカルが僕達を観察しているのが痛いほどわかる。
そして、2体のジャッカルの間を通るとき、僕にとんでもなく巨大な何かが迫っている気がした。
威圧。
相澤隊長には劣るけど、すごい重さだ…
僕は危うく右足を前に出しそうになりながらも、確実に前に進んでいった。

