「あちこちに敵がいて詳しい情報が分からないな…
とにかく、俺のすぐ後ろを歩け。
俺の踏んだとこだけを踏めよ?
罠なんか相手にしたくないからな。」
相澤隊長は、慎重に歩きだした。
狭い通路を進むにつれ、自然と息が荒くなり、汗が体中をつたった。
少しでも間違えれば、罠が作動するかもしれない。
そんな極度の緊張感からか、僕は恐怖という感情を一時的に忘れていた。
やがて僕達は、石造りの部屋へと辿り着いた。
特に何もない部屋だが、部屋の真ん中には黒い狐のような生物の像が置かれていた。
その他には何もない。そう、先に進む道さえも…
完璧に行き止まりだ。
でも、ここに来るまでに別れ道はなかった。
そうなると考えられるのは一つ…
僕と相澤隊長は、同時に黒い狐のような生物の像を見た。
「どうやら、同じ意見だな…
千里眼はこの部屋では使えない。
探すしかないな…」
相澤隊長は、黒い狐に触れた。

