傍から見ればわからない。
でも、触れば明らかに凹んでいる。
それに、ポケットのようになっているんだ。
僕はポケットの中に手を入れてみた。
金属のポケットは、僕の手が入るぐらいの空洞と、僕の肘までが入る深さがあった。
そして、僕はその奥に突起物を探り当てた。
触った感じではスイッチみたいだ…
押したら出れるようにでもなるのかな?
それとも、罠かな?
僕は、ボタンに指を当てた。
このまま助けを待っていても助かる見込みは薄い。それなら…
唾を飲み、深呼吸をした。
これしか手はない…
僕はスイッチを強く押した。
ウィィィィィィィィィィィィン
耳障りな機械音が再び耳を襲い、反対側の壁の隅が開き始めた。
…あいた……
新鮮な空気が室内に流れこみ、眩しい光が箱を照らした。
僕はポケットから手を抜き、出口に向かって走りだした。
しかし、ほんの数歩も行かないうちに、壁の隅の隙間は再び閉じてしまっていた。
なるほど…
でも…
こんな簡単なものは僕には通じないよ!
僕は血濡れの刀を抜いた。
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