「動きにくい?

初期装備は比較的軽く、しなやかにできているはずだが…

どんな装備を望むんだ?」

店員が不思議そうな表情を浮かべている。

「もっと重たい装備にしてくれ!

軽すぎて動きづらい!」

俺は道着を見て、言った。

俺は地球では常に体に重りを付けていた。トレーニングの時はもちろん、食事中や睡眠中、少ししかしていないが、勉強中も付けていた。


それなのに、この世界には持ってこれなかった。だから、もっと重たい服がほしいんだ。

「軽すぎて動きづらいか…


ガハハハハハハ!!!


面白いことを言うな!!

気に入った!

こいつを持っていけ!!」

店員はいきなり笑いだし、机の下から一つの箱を取り出した。

箱には、《レア、鎧服上下組》と書かれている。

「こいつは俺が昔クリアしたクエストの報酬として手に入れたものだ!

おまえが使え!

ただでくれてやる!!」


俺は笑っている店員の目を見た。

自分の手に入れたモノをわざわざ他人に手渡すのか?

しかし、店員の目は、しっかりと俺を見ていた。

本気だ…

本気で俺に手渡すつもりなんだ!

俺は黙って箱を受け取った。