「兄ちゃん!
まだ初期装備って事は、まだ初心者だよな?
魔剣士用のいいやつが入ってるんだが、たぶんまだ使いこなせねぇはずだから、こっちのが楽だろ…」
店員は、持ってきた箱の一つを開き、中から深緑色のローブを取り出した。
ローブといっても、所々に鎧のように防具が付けられている。
「こいつはかなり扱いやすいはずだ!
生地は軽く、この防具はダイヤより堅い。さらに、着ている者が思うように動かせるすぐれ物だ!
内側には剣やアイテムを入れるところも付いてるし、今なら丈夫なインナーもつけてやる!
値段は50000コインだ!」
僕はローブを手にとって見た。確かに肌ざわりはいいし、軽い。でも…
僕は致命的な問題を感じていた。
現実でもGAMEでも、共通して買い物に必要なものがほとんど無いんだ。
「あの…
欲しいんですけど、コインが無いんです…
もう少し安いのがあればありがたいんですけど…」
僕はローブを店員に渡しながら言った。僕の所持金は10000コイン以下。買えるわけが無い…
「コイン?
あぁ…無いなら仕方ない!
つけって事で、また今度払いに来な!
ほら!持ってけ!!」
店員は半ば強引にローブを押しつけてきた。

