あぁ風音か。
「桃色よりは黒色な気もするけどね」
そう考えたら、やっぱり禁止は禁止のままじゃなきゃダメかな。
「ちぇー、オレだってゆゆと恋愛したいのに」
毎回思うんだけど、奏斗の言う恋愛は本気の恋じゃないよね。
遊びに極めて近いと思う。
「案外、片想いのほうが楽しいかもしれないよ」
牡丹に継いで会話途中参加の黎緒先輩。
禁止を禁止じゃなくしたら、この人から逃げるのも苦労しそうだ。
「ところで蘭さん、メール」
「メール?」
首を傾げて聞き返せば、最新型のパソコンの画面を向けられて。
「なみだ?るい?これって…」
何日か前に送られてきたメールの送り主と同じ名前。
表示されたメールの文章はこうだった。
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name:涙
title:
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曼珠沙華を象った赤い
刻印は紅珠沙の証拠
ヤツらが動き出すまで
には時間がない
黒い華も警戒したほう
がいい
紫は決して味方にはな
れないことを忘れては
いけない
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「曼珠沙華って、俗に言う彼岸花のことですよね」


