恋愛倶楽部 -love-




そうと決まれば

「追いかけなきゃ!」

即行動。


一目散に走り出す。



今の雰囲気からして、木仲さんと直樹くんの間で何かあったみたいだった。


つきまとわれてる、とか言ってたよね?

どういうことなんだろう。



詳しい話は本人たちから聞き出すとして。


校内から出て早歩きをする直樹くん。

呼びかけながら慌てて追いかける木仲さん。

その2人へ突進する蘭ゆずゆ。

急ぐ様子もなく、いたって普通の黎緒先輩。



これ、端から見たら異様な光景なんだろうな。





「直樹くん待って!
あたし聞きたいことが───」

ダッシュで追いつき、木仲さんと並んだあたしは声をかけるものの

「あのー‥、もしもし?」

先輩に向かって完全無視かいっ!



こうなったら無視されててもいい。

とにかく質問ぶつけてやる。



「直樹くんって彼女いますか?
好きな人いますか?
一緒に帰ってたのって誰ですか?
女の子の質問に対して完全無視は良くないと思います」



一気に思ったことを口にしていけば、イライラを我慢できないように立ち止まって睨みつけられる。