なんか複雑な立場だ。
あんな素敵な先輩から、あたしだけ意地悪されるとか。
「ゆずゆちゃん」
「んー?どうした牡丹」
あれ?
ちょっと待てよ。
あたしだけに意地悪なんだよね?
これって、ある意味特別扱い……?
うわー‥ますます複雑すぎるっしょ。
本来なら嬉しいはずが、悪魔に身柄確保されたくらい嬉しくないよ。
え?比喩がおかしいって?
「帰らなくていいんですか?」
「だから悪魔に確保されたから帰れねぇんだよ、あたしは!」
「あく‥ま?」
はっ、いけない。
思わず叫んでしまった。
真剣に悩み始めた牡丹を目の前に、どうしようかとあたしまで悩み始める。
よりによって牡丹とか。
「怖い夢でも見ましたか?」
ツッコミをくれる奏斗だったなら、まだマシだったのに。
「いや、夢ってゆーか妄想ってゆーか」
「被害妄想、ですか?」
うん、まぁ、間違ってはいないかな。


