恋愛倶楽部 -love-




嘘や偽物なら必要ない。

だから、素直な気持ちを告げようと思う。



「亜蓮のこと、本当に大好きだった。
けど、今は応えられない」


たぶん、あたしは誰かのことを追いかけるほうが合ってる。

追いかけてくれる人に、どうしたらいいかを知らないから。


「……わかった」

小さく返事をすると、こっちを見て笑う。

あたしも笑い返すけど、くすぐったくてすぐに目を逸らした。



「おまえは、おまえの信じた道を歩け」

もう一度目が合った時、それだけ言って横を通り過ぎる瞬間あたしの頭に置かれた手のひら。


「亜蓮、」

みんなのほうへ向かうところを呼び止めて

「あたしたち、友達に戻れる?」

聞きたかったことを、ようやく言葉にできた気がする。



何も言わずに頷いてくれた亜蓮は、やっぱりあたしの中では特別で。

見つめた背中に、今までの思い出が懐かしく蘇ってきた。



今までありがとう。

あたしは、前へ進むね。


自分に、正直に生きていけるように。





「おい、ゆゆ、早くこっち来いって」

「ダメー、ゆゆはボクの隣に座るの!」


距離があっても、耳まで届く賑やかな声。

呼んでくれる奏斗と風音に引っ張られて輪の中に戻る。