今時、あそこまで積極的に女子に絡んでくヤツも珍しいし。
野生の勘で生きてる人間のいい例だ。
認めたくない事実としては、奏斗は決してモテていないわけではない。
どっちかっていうと、一応モテる部類に入ると言いますか。
いいポジションにいると言いますか……。
「蘭さん、考え事?
眉間にシワ寄ってるよ」
「え!?」
指摘を受けて、勢いよく額を両手で覆う。
「あはは、冗談だよ」
「なっ…!」
慌てたあたしを見て、楽しそうにしてる黎緒先輩。
見事に、今遊ばれてるよね?
ちょっと先輩、意地悪じゃあありませんか。
冗談言うなら、もちっとわかりやすい冗談を言ってくれないと。
「って、ちょっ、先輩!
どこ行くんですか」
くるりと方向転換して、そのまま足を進めてくうしろ姿に問いかけてみる。
「あの〜先輩?」
なのに返事はない。
これは果たして、いじめか?
あたしに対する嫌がらせか?
どんな理由にせよ、黙られると気になっちゃう性分なので尾行させていただきますよ。
え?犯罪だって?
………だから、なに?


