「別に。
……つーか、嫌いだったら一緒にいねーよ」
「あ、そっか」
……はい?
え?今なんと?
嫌いだったら一緒にいないってことは、言い変えると嫌いじゃないってことで。
逆を言えば、好きだから一緒にいるという意味で。
「もしかして寿羅、あたしのこと好き?」
「なっ…気持ちわりーこと口走ってんじゃねー!」
あはは、だよな。
ちょっとでも期待したあたしがバカだったわ。
「てめーは女じゃないから話しやすいっつーだけで」
いやいやいや、あたし女の子ですけど。
バリバリ現役女子高生ですけど。
「それ、褒めてんの?
けなしてんの?」
「半々?」
質問してるのは、こっちなのに疑問系で返されて。
人には知られない程度に、小さなため息を漏らした。
渡り廊下を歩いていると、見えたのは校庭での部活動の様子。
サッカーの練習をしてる人たちの中に、探しても奏斗はみつからない。
気にしたって、しょうがないよね。
仲直り、きっとできるよね。
大丈夫、大丈夫。
今できるのは、自分に大丈夫だと暗示をかけることだけ。
考え方次第でどうにでもなるんだ。
だったら、前向きなほうがいいもん。


