まさか凪兎も紅珠沙とか?
いや、あるわけないよね。
もしそうだったなら、あたしのこと助けるわけないし。
刻印を見たところで逃がすわけないし。
「ところで蘭さん、あと松永くん、紅珠沙ってどういう人なのか教えてくれる?」
黎緒先輩に声をかけられ思考を一時停止。
ダメだ、ダメ。
これじゃ人間不信になっちゃうじゃん。
凪兎が何者なのかは、今度会った時に聞けばいいんだ。
「俺がボール当てたヤツは髪が突っ立った男だったぜ」
「そいつはケン。
今日あたしのこと誘拐したのは、春海っていう女だよ」
補足で片方は髪型がアロエブドウだと説明。
誰も真剣に聞いてくれなかったけど、大切な情報聞き逃して後悔したって知らないぞ。
「あとは、赤い車!
春海が運転してんの。
ナンバーが716」
「716?」
聞き返して、黎緒先輩は首を捻る。
そして何かを思い出すように話し出した。
「前に木仲さんの件で、車に轢かれそうになったことあったよね?
その時の車が同じナンバーだったと思うよ」
木仲さん?
あぁ、あの可愛いコね。
今頃どうしてんだろう。
直樹くんと一緒かな?
「もしかしたら、けっこう前から紅珠沙は蘭さんを狙ってたのかもしれないね」


