言いそびれちゃったけど、以前から牡丹は虫が大の苦手で。
騒いだ挙げ句、パニックを起こして気絶するのが定番。
女の子らしいっちゃらしいけど、ここまでヒドいと何とも言えない。
気絶した牡丹を自宅に届けなきゃだし、見知らぬ女の子をあの場に置き去りとか無理だったし。
結局みんなの協力を得て、とりあえずは牡丹の家へ向かうことに決まった。
「てめーがどうしてもって言うなら、食いもんでチャラにしてやってもいいぜ」
「松永くん、そういう言い方してると愛想尽かされるんじゃない?」
「うっせーな、ほっとけ」
寿羅が黎緒先輩の餌食になってる。
はぁー‥なんかもう、疲れちゃったよ。
「いいよ寿羅、食いもんでチャラね」
話す気力がない。
脱力感MAX。
「反抗する前に、もう少し女の子に触れられるように特訓したらどうかな?
蘭さんにでも協力してもらって」
「触れっ……てめっ、バカなこと言ってんじゃねーよ!」
あぁ、しかも聞いてないね。
あたしの話シカトで、黎緒先輩の弄りという名の遊びに付き合わされてる。


