なんだかすごく嬉しくて、涙が出そうになった。
普段近くにいるからこそ気づけないけど、あたしにとって黒蓮華は宝なんだ。
たった1つの、大切な。
「つーか、何の話だよ?
てめーら、ヤバい集団か何かか?」
感動を体感している最中、ぶち壊すかのように不機嫌な質問。
「あ、寿羅」
「あ、じゃねーよ!」
すっかり忘れてた。
そっか、寿羅は何も知らないもんね。
「はぁー‥仕方ない。
この蘭ゆずゆ様が説明してあげようじゃないか」
「言い方ムカつく」
「気のせい気のせい」
こういう時って、どこから説明すればいいんだろう。
まずは、黒蓮華のことから?
そもそも黒蓮華には、牡丹と黎緒先輩がいて。
あたしが黒蓮華を知ったのは、牡丹と仲良くなってから。
牡丹に憧れの黎緒先輩を紹介してもらって。
その時、黎緒先輩と一緒にいたのが亜蓮だった。
あたしが刻印を刻んだのは───
「ねぇゆゆ、どうしてゆゆは闇紫苑っていうのを守ろうとするの?」
黙っていると、抱きついたままの風音が理由を求めてきた。
うん、ここから話そう。
「あのね寿羅、あたしたちは黒蓮華っていうグループなの。
あたしたちは不良じゃないけど、紅珠沙──寿羅がボールを当てた相手みたいに、どこかのグループを潰そうとしてる人もいる」
そのどこかのグループが闇紫苑。
「でね風音、あたしが闇紫苑を守りたいのは、亜蓮がいるからなの」


