みるみるうちに風音が無表情になり、とてつもないオーラを放ち始める。
気のせいで済ませられないのが、風音の恐ろしいところだ。
「あたしは身長差とか気にしないけどな」
逃げたい気持ちで口にしたフォロー。
かすかに瞳に光を戻した相手を見て
「恋愛において、そんなの関係ないもんね」
つくり笑いのまま付加。
相手はつくり笑いだなんてことを気にする様子もない。
むしろ完全に機嫌直ってない?
単純………。
「ゆゆ、今日一緒に帰ろうね」
「なんで、そうなんの?」
「なんでだろーっ?」
聞き返されても、先に聞いたのあたしなんだけどな。
あ、でもタイミング的にはベストかも。
一緒に帰るついでに紅珠沙のこと話しちゃえばいいんだし。
「じゃあ特別に今日は一緒に帰ってさしあげよう」
「わーい」
テンションを上げて喜ぶ風音。
その嬉しそうな声に、奏斗の不満気な声が見事に消されていく。
「ゆゆ送んの、オレの役割なんですけど」
「たまには役得を譲るのも悪くないんじゃない?
蘭さんだって明日くんに飽きてるかもしれないし、ね」


