「じゃ、あたしから伝えとくね」
牡丹の両手を取って、任せとけと一言。
「は.はい…」
あ、ヤバいヤバい。
また勢い余って近づきすぎちゃった。
後退した牡丹に気づいて、失敗したと再確認。
「いくら何でも、引きつった笑顔で疎まれると傷つくよ」
あたしは頑丈にガードされてるけど、心だけはガラスなんだから。
「す.すみません…」
勢いがすごいからといって遠ざかられると悲しいとか思っちゃう!
「蘭さんには、ガラスだけどハートは3億個あるから心配いらないね」
うーん、それもそれで嫌だ。
3億個あったとしても、残念なことに半分は黎緒先輩が割ってます。
すでに存在抹消されてます、他でもないあなたによって。
コノヤロー、返せあたしのハート。
「落ち込んでんなら、オレが元気が出るおまじないしてやろっかー?」
「いらない、黙れ、口を閉ざせ」
奏斗の言うおまじないは呪いだ、絶対そう。
しかも恋愛絡みのヤツ。
間違いない。
「とにかく、あたしは確かに傷ついたけど大丈夫。
妙な励ましとかまじないとか、いらないから」


