美香はこんな世界を観たのは生まれて初めてだった。 それは、ライブハウスに初めてきたからというものではなくて、早紅の創った音楽が美香の現実世界にはない、もう一つの空間に美香を引き込んでしまっていたのだった。 曲が終わり、ホールの誰もが早紅たちに拍手をしていた。 早紅は笑顔を観客に向けてバンドメンバーとステージから去っていった。