なんだ……そんなことか… 思わずホッとし、胸を撫で下ろす。 「…梨音は?痛いとこ、無い?」 顔をくいっと俺の方へと向けてみれば、微かに頬が擦り切れて欝すらと血が滲んでいた。 「ここ、擦れてる……」 そっと、頬を触れば梨音の身体がびくっと縦に揺れた。 「………ごめん、痛かった?」 ふるふると首を横に振る梨音。 そんな梨音の頬にキスをした。