しーんとなった保健室で 俺はとりあえず、梨音を ベッドに横にして 近くにあった椅子に座った。 「…ほんとに、覚えてねぇの?」 寝ている梨音に呟くように問い掛ける。 答えなんて返って来るはずもなく、保健室はまた静かになった。