「だめ!」
『!』
「って、言ったら?」
『ちょっと!』
「何?」
『びっくりさせないで!』
「幽霊も驚くんだ」
『驚くよ!』
「で?どうする?」
『そりゃあ‥‥だめって言われたら‥‥』
『諦めるっつーかー‥‥‥』
「諦めてくれるんだ?」
『え?』
「てかさ」
「幽霊なんでしょ?」
「その割にさ」
「図々しいよね?」
「このままさ」
「あたしが何も言わなかったらさ」
「あたしんち」
「来る気でしょ?」
『あー‥いやー‥‥あのー‥‥‥』
言葉に詰まる幽霊。
見た事ない。
まぁ、幽霊からして、
見た事ないけど。
うわ。
真剣に困ってるよ。
幽霊を困らせてる。
そんなあたし。
やば。
ちょっと、
楽しいかも。
S、なのかな?
『どうしても、だめ?』
「どうしよっかなぁ‥‥」
『ね?友達になったんだし?』
「そうだっけ?」
『えぇ‥‥』
「じゃ、帰るよ」
『えー!』
「えー!じゃない!」
『帰っちゃうのー!?』
「うん」
『そっかぁ‥‥‥』
「何してんの」
『何って‥‥‥』
「来るんじゃないの?」
「あたしんち」
『いいの!?!?』
