右の脇腹に思いっきり入った岡野の足に従って、私はアスファルトの上に転がった。

「いたそ~、ユリ見てらんなぁーい」

これは見世物じゃない。

「怖かったら校門で待ってろよ、ユリ」

「てゆーかあ、女の子にそんなことして良いのお?」

「あ?こいつ?」

ーーーー女じゃねえし

「カバなんだっけ~」

あはははは。

「んじゃあさ、毎日金くれよ」

そうすりゃあ中学ン時のは黙っててやっからさ。
あ、誰かが話すかもな。

ひっどーい。きゃはははは。
はははは。

「一日二千円。あ、高校生だから五千円でも良いか?」

挫けそうだった。

此処で折れたら?

毎日金渡すだけでこんなにーーー

鼻血でスカートを汚す事のない、

華のJKとやらになれるのだろうか。