同刻、とある場所。
「あっれー!?おっかしーなぁ!こっちのはずなんだけど…。」
一人の少年が紙切れ一枚を手にあたりを見渡している。
「これじゃ着かねぇよ~!」
「本当に何もないなこの山は。」
山の中を歩いても、延々と森が続くだけで、他には何もない。虫一匹もいない。
どれくらい歩いただろう。不意に開けた場所に出た。その中央に石造りの舞台のようなものがある。いや…舞台ではなく祭壇に近い。階段が長く先が見えない。それのまわりをゆっくり歩いてみる。
「これは…。」
よく見ると石に何か彫ってある。
「読めない。」
風化され、さらに苔が絡み付いている。相当古い物なのだろう。
「…登ってみよう。」
この階段の上には何があるのだろう。期待と不安を胸に私は、階段に足をかけた。
「ちっくしょう!!あんのクソジジイめ…。帰ったら文句言ってやる!」
ブツブツと悪態をつきながらやはりキョロキョロとしている。
「もう夜になっちまうよ!」
もう太陽が沈みかけてる。
「日が暮れる。」
下を見るとさすがに怖い。やっと先が見えてきた。とは言えまだ距離はありそうだ。
「日が沈む前に登りきってやる!」
「日が沈めばこっちのモンなんだけどなぁ。」
大きくため息をついた。
「はぁぁぁ…。」
「はぁ、はぁ、ふぅぅ。やっと、着い、たぁ。」
まだ、完全に夜の帳が降りておらず、ほのかに薄暗い。
「きれい…。」
踊り場のような場所は、案外広く、私が横になっても全く問題はない。仰向けになって空を見上げる。
「月の輪…だ。」
今日は、満月。
「あぁ!あれだ!やっと見つけたぁ!!」
少年は、そこへ向かった。
「あっれー!?おっかしーなぁ!こっちのはずなんだけど…。」
一人の少年が紙切れ一枚を手にあたりを見渡している。
「これじゃ着かねぇよ~!」
「本当に何もないなこの山は。」
山の中を歩いても、延々と森が続くだけで、他には何もない。虫一匹もいない。
どれくらい歩いただろう。不意に開けた場所に出た。その中央に石造りの舞台のようなものがある。いや…舞台ではなく祭壇に近い。階段が長く先が見えない。それのまわりをゆっくり歩いてみる。
「これは…。」
よく見ると石に何か彫ってある。
「読めない。」
風化され、さらに苔が絡み付いている。相当古い物なのだろう。
「…登ってみよう。」
この階段の上には何があるのだろう。期待と不安を胸に私は、階段に足をかけた。
「ちっくしょう!!あんのクソジジイめ…。帰ったら文句言ってやる!」
ブツブツと悪態をつきながらやはりキョロキョロとしている。
「もう夜になっちまうよ!」
もう太陽が沈みかけてる。
「日が暮れる。」
下を見るとさすがに怖い。やっと先が見えてきた。とは言えまだ距離はありそうだ。
「日が沈む前に登りきってやる!」
「日が沈めばこっちのモンなんだけどなぁ。」
大きくため息をついた。
「はぁぁぁ…。」
「はぁ、はぁ、ふぅぅ。やっと、着い、たぁ。」
まだ、完全に夜の帳が降りておらず、ほのかに薄暗い。
「きれい…。」
踊り場のような場所は、案外広く、私が横になっても全く問題はない。仰向けになって空を見上げる。
「月の輪…だ。」
今日は、満月。
「あぁ!あれだ!やっと見つけたぁ!!」
少年は、そこへ向かった。
