榊が、目覚めない。

あれからもう数日経った。
けど、一向に目覚める気配がない。
「チー?またここに居たの?」
清太郎が顔を出す。
「あんまり根詰めるとチーも寝込む事になるよ?」
「…。」
「もう…。ご飯置いとくから、今日こそちゃんと食べるんだよ!」
「…。」
清太郎の言うことは正しい。でも、榊の傍に居たい。一瞬も目を離したくない。
「ん。」
「榊!?」
起きて!目を覚まして!!
「すぅ…。」
「…っ。」
また、ダメだ。起きてくれない…。
「私への罰か?」
いつまでも悩んでいた私への、罰なのか?
「榊…。」
ようやく答が見つかったよ。
「お願い…独りにしないで…。」