「大丈夫?」 詩良がその男の子に言った。 男の子は転んだ拍子に 強く頭を打ったらしく、 泣きわめいている。 「とりあえず、病院にいこう。」 ―――――――― ―――――― 「次、平崎さんどうぞ。」 その声で中に入った。 「結構強く打ってますね。 でも大丈夫ですよ。 冷やしとけば。 弟さんですか?」 「いや、違います。 だから電話しないといけなくって。」 と私が説明した。