彼女は体を乗り出して、目いっぱい叫ぶ。
「納得できるわけないじゃないですか!!嫌に決まってるじゃないですか!!」
まるでたがが外れたかのように、叫ぶ。
「やっと仲良くなれたのに!!やっとショウタさんと仲良くなれたのに!!」
彼女は、叫ぶ。
「……嫌ですよ……!ショウタさん……」
力なく、泣き崩れる。
「もっと一緒にいたいですよ……!」
ただ自分の不幸を叫ぶ彼女。
向かいの席の彼女を、僕は抱きしめる。
それで。
僕は、何も言わずにいた。
「ショウタさん……!」
遠く沈みゆく夕日が、帰りの時間を告げようとしている。
「待って……!まだ今日を終わらせないで……!!」
彼女は喚いた。
ただ、どうしようもなく、抗うだけだった。
観覧車を降りて、僕らは近くのベンチに座っていた。
すでに日が沈んでしまっている。
ユカリさんも泣き止み、闇に変わっていく空を二人で眺めていた。
何かしたいと思うのに、何も出来ないでいた。



